maurice

 物語の世界では、動物を助けると報われることになっている。キツネやらツルやらスズメやらが、恩返しに来てくれたり、宝物をくれたりとか。

 あるいは、雨の日にお腹を空かせて震えている子犬や子猫を助けると、それを物陰からあの人が見ていてキュンと胸をときめかせたりしてくれる。これも定番だ。

 ところがところが。現実ではなかなか、物語のように美しくはいかない。それどころか、猫を助けたが故に3週間の停職処分、なんていう憂き目にもあっちゃたりするのだから、この世は不条理だ。

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Verizon Worker Suspended After Rescuing Cat In Port Richmond

猫の救出劇

 現地時間の3月16日フィラルフィアで電話線の工事をしていたモーリス・ジャーマンさんに、その近所の住人が声をかけてきた。

 聞けば、彼らの飼い猫プリンセス・マンマが、電信柱に登ったきり、下りてこられなくなったのだという。猫はもう12時間も、電信柱の天辺で震えているというのだ。

 もちろん、飼い主もそれをただ眺めていたわけではない。アニマル・レスキューや消防署などに助けを求めたが、どれも上手くいかなかったというのだ。

 そこでモーリスさんは高所作業車を現場に回し、マンマを無事に救い出した。

猫の「マンマ」が、長い苦難の末に無事に救出されました。ポート・リッチモンドにて。

ところが、猫を助けたために…


 ところが、これで「めでたし、めでたし」とはならなかったのだ。次の金曜日(22日)に、モーリスさんは雇用主のベライゾン社から、3週間の停職を言い渡されたのである。

 社の安全規定に違反したためというのが、その理由であった。モーリスさんの使っていた作業車と装備は、猫のいた地域では使用できないものだったのだ。

 「我々としても、喜んで処分を下しているわけではありません」とベライゾン社の広報担当者。「しかしながら、我々は従業員とお客様の安全を守る責任を負っているのです」

 「不運なことに、この従業員の目的は立派なものでしたが、彼は自分自身の生命と周囲の人々を潜在的に危険にさらしていたのです」

 ベライゾン社は、動物保護という目的を疎かにしているわけではないことを示すため、ペンシルベニア州の動物虐待防止協会に寄付をする予定だという。

声を上げる人々

 さて、プリンセス・マンマの救出劇が行われた、そのすぐ近くの家に住む女性が、ベライゾン者による処分を知って、フェイスブック上で抗議の声を上げた。


【猫の命は問題である】
 先週末、うちの表で電信柱の天辺から下りられなくなっていた猫を、ベライゾンの作業員が来て助けてくれました。そのために、この優しい作業員は失業の危機にあるのです!

 この絵にベライゾンのハッシュタグを付けてシェアしてください!私たちはこの優しい作業員を支持しているということを見せましょう。


 また、ベライゾン社のツイッターアカウントには、主に動物好きを自認する人々から、批判の声が集まっている。
・猫を助けたからといって従業員を停職にするって、本気なんだ!最低!

・13年間ベライゾンを使ってきて、回線も4本持ってるけど、この週末に他の会社に乗り換えることにする。もっと地域のことを気にかけて、猫を助けた従業員は賞賛されるような会社にね。


 他方では、モーリスさんのためにクラウドファンディングが開始されたが、わずか3日間で目標額(約26.5万円)を大幅に上回る金額(約37.5万円)が集まり、締め切られた。

 こうした動きについて、モーリスさん自身は沈黙を守っている。

maurice


 猫が助かったのは単純に喜ばしいし、助けを必要としている生き物がいて、自分に助ける能力があれば、助けたくなるものだろう。

 一方では、安全規定というものの存在意義を考えれば、ベライゾン社の言い分も理解できるのだ。今回は猫を含め全員無事だったが、次回もそうであるとは限らないわけで。

 海外では様々な意見があったが、みんなはどう思う?

References: CBS Phillywritten by K.Y.K. / edited by parumo
追記:(2019/3/ 29)本文を一部訂正して再送します。

全文をカラパイアで読む:
http://karapaia.com/archives/52272557.html
 

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(出典 news.nicovideo.jp)


<このニュースへのネットの反応>

>安全規定というものの存在意義を考えれば、ベライゾン社の言い分も理解できる  そう言われると会社の言い分も分かるな。例えば高速道路だと無理に動物を避けようとして大事故を起こすよりもそのまま弾いてしまう判断の方が良いとされる場合もあるし


勝手に会社の財産使うだけじゃなく法規そのものに違反してるんじゃ仕方ないだろう


安全規定は理解できる。社の言い分も理解できる。ただ、この騒ぎでモーリス氏が職を失う羽目にならない事を祈ります。


猫を助けたからといって従業員を定職にするって、本気なんだ!最低! つまり無職が最高ってことですね


この短い記事で複数の誤変換をやるのはちょっと雑過ぎませんかね


会社側の言い分もキッチリしててむしろ好感が持てるけどなぁ。


モーリスさんの行動は個人的には立派なことだと思うけど、まず>アニマル・レスキューや消防署などに助けを求めたが、どれも上手くいかなかったというのがどうしてなのかを考えるべきだったんじゃないかな?もしかしたら>モーリスさんの使っていた作業車と装備は、猫のいた地域では使用できないものだったというのと同じ理由だったかもしれないし。


これは社内の規則を守るべきで会社が非難されるいわれはない。この人を助けたいならクラウドファンディングでも寄付でもすればいい。本当にレベルの低い記事だな。


猫を助けた事と規定違反は別件です。一緒にして有耶無耶にしないでください


停職三週間ってのが多分規定通りなんだろうけど、そこを軽くすればもうちょっと収まった気もする。仮に一週間とかならそこまで言われないでしょう?


立派なことをしたら褒めるのと同時に、危険(違法)でもあるから処分する。ルールきちっと適用してていい会社じゃん。この処分が終わったら普通に現場復帰するんだろうし。この会社なら例えばこの先不都合な事が起きた時うやむやにすることがなさそう。


決まりは決まり。それを破ったんだから処分はしないといけない。でも、助けた人の熱意には報いてあげてほしいなぁ…「ベライゾン社は、動物保護という目的を疎かにしているわけではないことを示すため、ペンシルベニア州の動物虐待防止協会に寄付をする予定だという」はちょっとズレてる… 例えば『社長個人が金一封を進呈』とか粋なことしてくれるといいのにね


事情があるのなら罰を与えるにしても反省文の様な軽いものにして、「救助は素晴らしいがルール違反があったのは事実。あくまで会社としては体裁を保つための必要な罰則でした」で終わらせればいいのに。


会社も従業員もこの記事を見た限りでは至極まともだと思うけど、その場合この猫を飼い主が助けるにはどうすればよかったのか


処分を下した人を叩いても根本的な問題の解決にはならない。むしろこの猫を放し飼いにしてこの事故を引き起こした飼い主の責任を問うべきでしょ。じゃなかったらまた同じような事故が起きて次は猫が*かもしれない。


先に会社に許可を得たのかが不明。でも、状況を鑑みて停職3週間で会社も調整したのだと思う。もし無許可だとしたら、会社の設備を私物化したことになるから、本来はもっと処罰が重いはず。猫の飼い主も管理責任を問われるはずで、猫の飼い主が会社に文句言う前に、その従業員に停職で失う賃金を補償すべき。飼い主が会社に責任を問うなんて、バカな飼い主はどの国でも同じか!


配達の仕事してたけど、事件事故に出くわしたら通報以外の事はするなって言われたな。車とか荷物とかを盗まれる可能性があるから。


ルールはルール!ってのがもどかしくなる件だね。


これは会社側の対応を批判する気にはなれんなぁ


まず猫はどうやって登ったんだ、ってのはさておき会社側は何も間違った対応は取ってないし、従業員は規定違反はあったものの善意の行動で人道的には称賛されるべき。関係ない外野がギャーギャー騒ぐのが一番迷惑で現に従業員も沈黙してるってことは余計なお世話ってこと